2013年9月28日土曜日

超次元ゲイム ネプテューヌ THE ANIMATION 11, 12話OPでMXの画質変化を検証

25日、水曜日という変わったタイミングでエンコーダが変更されたMX。今まではビットレートの変動幅が大きく、映像によってデータサイズが異なる局だったけれど、ほぼ固定ビットレートに張り付くようになった。


アニメ映像でなく定点観測の1分データの比較だけど、左が変更前、右が変更後。平均ビットレートは少し上がっているけれど、ピークが以前より伸びなくなっている。

大雑把な数字だけど、このアニメでは11話は平均11.6Mbps、ピーク17.0Mbps、12話は平均13.2Mbps、ピーク15.6Mbps辺りの数字になり、全体のデータサイズもかなり大きくなった。ビットレート以外は、量子化行列含めスペック的に変わったところは特にないようだ。

今回の変化が映像にどう影響しているか、現時点で一番比較しやすい映像だったので、ネプ11話, 12話のOPで比較みる。 圧縮劣化の多いところは比較するフレーム次第で特徴が大きく変わってしまうため、動きのないカットの比較的安定したフレームを比較。


変化前11話OPの分布。動きはなくてもノイズ効果の影響か、圧縮劣化ノイズが多く、周囲も明るくなっていた。



12話での分布。上より明るい部分が少し大きくなり、僅かな差ながら周囲も少し暗い。11話より劣化が少なくノイズも減り、線の乱れも軽減して少し鮮明な絵になった。

細かい描写の多いカットでも12話の方が潰れが少なく、情報量の多い絵になったように見える。以前よりノイズ効果やディテールが潰れなくなったことで、圧縮劣化が出やすくなったかというと全体で見るとそうでもなく、比較的動きの少ないカットでは前より安定したフレームが増えている。データサイズが大きくなったことで情報量の増加分を吸収できているようだ。

良くなったところばかりではなく、派手に動くところや特にコーミングを伴うシーンチェンジは圧縮劣化も目立つようになり、ブロックノイズ量も大幅に増えてしまっている。シーンチェンジ近辺ではBS11の方が劣化が目立つことが多かったけれどMXもその傾向に近くなった印象。全体に点数を付けると少し高くなった感じはするものの、特別上質な絵ではなくても劣化が目立ちにくいアニメ専門局以上にアニメ向き、と言いたくなるような今までのMXの特徴は薄れてしまった。

大雑把にいうと、いままで安定していた映像はさらに安定して緻密さを維持した絵になったけれど、 不安定で圧縮劣化が出ていたところは不安定さが増し圧縮劣化ノイズも増えている。良い場所と悪いところ落差が激しい映像になった印象だけど、その傾向はBS局に多い特長だし、BS11との差も今までとは違う傾向になりそうだ。

作品によっても局との相性があるしMXの秋は再放送も多いので、他作品でも過去のデータと比較してエンコーダ設定の変化の影響を確認してみる予定。