現状のdeletterlはフィールド毎の拡大という逆の処理で元絵に近似させているため、フィールド毎のリサイズの影響が大きくなってしまっている。補正後の映像は縞HV映像そのものであり、ここで縞問題を何度も取り上げてきたのに同じ問題を作っているのはある意味恥ずかしい話。出来の悪い手法のまま長く放置してごめんなさい。
ということで逆転の発想というほどのものではないけれど、L字を解消するのではなくL字でないところもすべてL字かしてしまった上でプログレ化し、その後でフレームでリサイズすることで劣化を回避する、というアプローチを追加します。少し面倒な処理になるもののアニメのようにフレームが基本の映像の場合効果は大きい。ここで書くまでもなく質にこだわる人であれば以前から適切な手法を使っているだろうけど。
実験サンプル。ソースはスパロボ@MXでのL字。
既存のdeleterl処理後の映像の分布。
フィールド毎の拡大による劣化がはっきり出ていて、HV1280-iで良く出てくる上下に影のある分布になってしまっている。
むしろ素直なアプローチでフレームで処理するように変更した時の分布。縦の劣化も消え少し四角感はあるものの円に近い分布になる。
最初からまともな処理にしとけ、と文句を言われても当然な話だけど、MXのL字は一時的な上絵の欠けもある。面倒な上妥協も必要なL字消し処理するより他局で見た方がよいこともあって、処理品質を気にする以前に使う機会もほとんどなかった。縞解消もそうだけど、可能であるというだけでなく許容できる容易さで設定値を決めることができないと実用にならないことも多いだけに妥協も重要だったりする。
・・・と、思いっきり言い訳しておこう。