2013年1月14日月曜日

たまこまーけっと 1話


局:BS11
放送日:2013/01/13
制作:京都アニメーション
評価:HV1280+/955.5, HVFULL(OP, ED)

MX1話と同じところ。

僅かに周囲が明るくなっているけれどMXと良く似た分布になるところがほとんど。動画では判別できないくらいだけど、静止画でも拡大して比較しないとわからないくらいの違いしかない。

BS11の方が若干線の乱れが多いものの、MXの方が圧倒的に安定いているわけでもなく、比較するフレームどころか、1フレーム内でも見る場所次第で評価が変わってしまい、優劣を付けるのも困難。高精細映像でもどちらの局も十分安定して見えるし、これもほぼ同等の画質と言ってもよさそうだ。

この作品も横方向のリサイズ跡がある横1440経由の映像。今期もBS11で横1920を維持した映像は皆無だった。

生徒会の一存 Lv.2 0話


局:tvk
放送日:2013/01/13
制作:AIC
評価:HV1280


MX, BS11と同じところ。

全体に他局より一回り以上小さくなるtvkボケの強い映像だけど、このフレームは比較的鮮明さを維持していて伸びもそれほど悪くない。

どちらかというとtvkボケの影響を強く受けているけれど、黒というほど暗くはなくても適度に暗い線だからか線の黒浮きも目立たず、MXと比べても似たような画質に見えるところがほとんど。圧縮劣化も目立たず十分安定しているし、tvkとの相性は悪くないかも。

問題児たちが異世界から来るそうですよ? 1話


局:tvk
放送日:2013/01/13
制作:ディオメディア
評価:HV1280/719

MXと同じところ。

tvkボケの影響を受けやすい映像だったのか、MXより特に横の伸びが悪く縦長の分布になるところが多い。場所によっては上質なアプコンと大差ないくらい小さくなっているところもあった。

視聴環境にも影響されやすいけれど、元からあまり黒くない映像がボケの影響でさらに黒浮きが酷く、MX以上にはっきりしない絵になってしまっている。

線もMXより荒れているけれど、tvkで見てもやはり縦は720ではなく1足りない719に見える。過去のディオメディア制作のデータを再確認してみたけれどちゃんと720になっていた。1話しか残していないので過去作品でも放送回によって今回と同じ特徴だった可能性もあるけれど、通常とは異なる環境でフルHDに拡大している映像なのは間違いなさそうだ。

Aチャンネル +smile


局:TOKYO MX
放送日:2013/01/13
制作:Studio五組
評価:HV1280


発売当時CMも見ているけれどあらためて見ておこう。

テレビシリーズは横長の分布になるところが多かったけれど、縦ボケは軽減して円に近い分布になるところが増えた。

絵で見てもテレビシリーズははっきりわかるくらい水平に近い線が黒浮きしていたけれど、OVAでは水平に近い線も垂直に近い線も似たような黒さになり、バランスも良くより鮮明に見える映像に変わっている。

この作品もほとんどノイズ効果のないすっきり画質で、MXでは圧縮劣化もほとんど見えず安定感もかなり高い。

リサイズでの乱れもなく線も滑らかに見えるけれど、比較的細い線には縦720の特徴も綺麗に残っていてテレビシリーズと同じHV1280。

カードファイト!! ヴァンガード リンクジョーカー編 1話


局:テレビ東京
放送日:2013/01/13
制作:トムス・エンタテインメント
評価:HV1280

前シリーズから大きな変化はなく極端な横長分布になる。

縦方向にボケているけれど、線が比較的黒に近いこともあって黒浮きも目立たず、癖のない高コントラストのすっきりくっきり画質で見た目の印象は悪くない。

この分布でも乱れの少ない縦720のジャギが綺麗に残っていて引き続きHV1280。

ビーストサーガ 1話


局:テレビ東京
放送日:2013/01/13
制作:Synergy SP
評価:HV1280?

全体ではもう少し小さい分布になるところが多いけれど、比較的鮮明あんところは、中間的な円に近い分布になる。細すぎない線は適度に暗く、癖のない高コントラストのすっきり画質で見ための鮮明さは十分。

番宣より乱れも少なく滑らかな線になっていて、大きな欠点のない画質に見える。

、番宣にあったカットと同じ場所を見ても線の特徴が異なり、乱れの少ないリサイズに変わって元絵のジャギが強く出ている。特徴や細部の潰れを見ると縦720か810辺りには見えるものの断定は絶望的でお手上げ状態。ということで?付きで保留。

僕は友達が少ないNEXT 番宣


局:BS-TBS
放送日:2013/01/12
制作:AIC Build
評価:HV1280


これもTBS番宣と同じところ。

僅かながらBS-TBSの方が横の伸びが良く見え、絵で見てもTBSより引き締まってはっきりした線になっているところが多い。

TBS以上に微妙なディレールを維持しているところもあり安定したフレームで比べるとBS-TBSの方が良く見えたりもするけれど、ブロックノイズだらけの破綻フレームも多く、良く見えるといっても圧倒するほどTBSより緻密な絵になってるわけでもなく、動画でゃBS-TBSの不安定さの方が気になってしまう。

ささみさん@がんばらない 番宣


局:BS-TBS
放送日:2013/01/12
制作:シャフト
評価:HV1280


TBSの番宣で見たところと同じ。

TBSに比べると一回り小さく左右にノイズっぽい分布が見えている。BS-TBSは突然ブロックノイズだらけのフレームが出現することがあり、比較するフレームが1つ違うだけでも劇的に分布が変わってしまったりするけれど、今回は酷い劣化ではないけれど、少し潰れが目立つフレームが当たってしまった。映像自体のノイズっぽい特徴が影響してBS-TBSは全体にざらついた絵になっているけれど、場所によってはTBSと同じような分布になるところもある。

特にシーンチェンジ後の破綻が目立つけれど、全体にブロックノイズの多い不安定な映像になっている。それでも最近のBS-TBSの傾向通り、安定したフレームではTBSより線が細く引き締まって見えるところもあり、背景の微妙なディテールもTBSよりしっかり残っているところも少なくない。

ボロボロのフレームが少し減るだけでもTBSより良く見える映像になりそうだし、画質が良くなりそうなうわさ話も出てきているBS-TBSに期待したい2013年。

量子化行列の話


局の問題なのに、フジテレビの変化に気付かず作品の画質に問題があるようなことを書いてしまった反省から、2011年3月からデータから読み取れる局のエンコーダの特徴を基本毎日チェックしているので今回のBSフジの変化も確認できたけれど、明確に変化した要素は量子化行列の設定だった。今回は量子化行列とは?ではなく、現在の国内のデジタル放送における設定の傾向のお話。以下の特徴は定点観測を始める前から認識していたけれど、機会がなく2年近く放置してしまったので今回のBSフジの迷走に合わせてまとめておこう。

量子化行列設定もエンコーダ設定に1要素に過ぎず標準型の局もそれぞれ異なる画質になっているけれど、現在の設定型の状況の一覧を見ておこう。型はあに瓶恒例の勝手命名です。


設定型採用局
標準型 日本テレビ
TBS
フジテレビ(~2010/11)
テレビ朝日
テレビ東京
TOKYO MX
BS1, BSプレミアム
BS日テレ
BS-TBS
BSフジ(~2012/12/05, 2013/01/11~)
BS朝日
BSJAPAN
BS11(2011/03/26~)
BSアニマクス(CS時代も同じ)
キッズステーションHD
tvk型 tvk
TwellV
NHK型 NHK-G
NHK-Eテレ
BS11(~2011/03/25)
フジ型 フジテレビ(2010/12~)
BSフジ(2012/12/06~2013/01/10)
BShi型 BShi(BShi終了まで)



色の付いた局は2013/01/12時点で標準型でない設定で放送している局。興味深いことにあに瓶で見てきた分布の差からボケ局と判断した局のすべてが標準型ではない量子化行列を使っている(いた)。

大雑把にいうと量子化行列設定は圧縮時のデータの切捨て方を指定するものなので、鮮明さに影響するのは必然とも言えるけれど、ここまではっきり分かれることからボケ局になる最大の要因は量子化行列設定にあると言っていいだろう。標準ではない局はすべてボケた絵になっているけれど、そういう設定を使っているというだけで標準でなければボケるというわけではない。

通常の60iの実写では視覚的にプラスに働く場合もあるだろうし、ここでいうボケ局の画質が悪いというのは乱暴かもしれないけれど、線が重要なアニメではボケや微妙な乱れも見てわかる違いになりやすく、アニメの話をしているここでは画質の悪い局という評価になる場合がほとんど。

稀にイレギュラーな設定が出てくる局もあるけれど量子化行列は通常は変更しない設定で、上記一覧局で1年10ヶ月程度の間イレギュラーな例があったのはNHK-GとTwellVのみ。設定変更があったフジテレビ, BS11, BSフジを除き、それぞれの局の全サンプルが同じ設定になっている。通常の放送時間帯でチェックしているだけなので、試験放送などでは例外的なものもあるかもしれないけれど、一旦採用した設定は滅多に変更されることはない。

そんな状況だけに1ヶ月程度で標準→フジ→標準と変わったBSフジは迷走と言いたくなるような珍事だった。画質視点では元に戻して正解なのでこのままもう何もするな、と言いたいところだけど・・・

上のリストのうち現存しないBShi型だけは例外的な挙動で、放送内容によって動的に設定が変わる特異な局だった。
 


量子化行列に限らず局としての画質が大きく変わるのは稀な出来事なので、ここ2年での量子化行列設定、解像度の変化の一覧。

2010/12頃
 局:フジテレビ
 変更点:標準型→フジ型
 個人的評価:悪化(少しボケて線が崩れやすくなった)

2011/03/26
 局:BS11
 変更点:NHK型→標準型
 個人的評価:向上(ボケの解消、圧縮劣化の減少)

2011/04/01
 局:BS1
 変更点:720x480→1920x1080
 個人的評価:向上

 局:BSプレミアム(BShiからの移行と考えた場合)
 変更点:BShi型→標準型
 個人的評価:向上

2011/10/01
 局:BSアニマックス(e2からの移行)
 変更点:720x480→1440x1080
 個人的評価:向上

2011/10/17
 局:BS-TBS
 変更点:1440x1080→1920x1080
 個人的評価:向上(色、安定性はほとんど変わらないが鮮明になった)

2012/07/01
 局:キッズステーションHD@e2
 変更点:1920x1080→1440x1080
 個人的評価:向上&劣化(安定性が向上した映像もあるけど情報の欠落も増えた)

2012/12/06
 局:BSフジ
 変更点:標準型→フジ型
 個人的評価:劣化(フジテレビに非常に良く似た劣化画質になった)

2013/01/11
 局:BSフジ
 変更点:フジ型→標準型
 個人的評価:向上(元に戻った、まったく同じか似て非なる状態かは未確認)

ロボティクス・ノーツ 10, 11話 おことわり比較



局:BSフジ
放送日:2012/12/29


年明けの新海特集で触れたけれど、BSフジは2012/12/06にエンコーダの設定が変わりフジテレビと同じ少しボケる局になっていたけれど、僅か一ヶ月でまだ変わったので、その違いを確認しておこう。

同様の比較は、フジテレビが変わった時にもやっているけれど、今回使ったフレームは、毎回ロボティクスノーツ冒頭にでてくる「劇中には、リアリティー追求のため・・・」の文字だけの場所。

上は、劣化機関中の分布。回復後の下と比べて横の伸びが少し悪くなっている。映像によっては気付かない程度の違いだけど、横方向に少しボケ、線の周囲にモスキートノイズが増えて荒れた映像になっていた。




放送日:2013/01/12


この手の変更は放送休止時間がある月曜に行われることが多いけれど、今回は金曜日の11日に変更された。

上に比べると横の伸びが良くなっている。というより、元に戻っただけで変更前の放送回はずっとこちらの状態だった。

次の量子化行列の話に続く。