2012年12月29日土曜日

劇場版 涼宮ハルヒの消失


局:キッズステーションHD@旧e2
放送日:2012/12/29
制作:京都アニメーション
評価:HV1280/715, 710


WOWOWでは去年放送されていたけれど今回もキッズ。U局アニメ絡みの映画全体の傾向だけど無料局に来ない劇場版八ルヒ。


キッズでは圧縮劣化が多く、ノイズの影響で周囲が明るくなってしまうところが多いけれど、若干横長でも大きな円に近い分布になる鮮明HV。演出的な効果のないカットでは線も黒に十分近く、メリハリのあるくっきり画質に見える。


最近の京アニHVからするとまだ未熟な作りで、鮮明さを欲張ったようなジャギ感の強い線や輝度ムラのある線も多い。映画館レベル大画面であれば気にならないかもしれないけれど、ボケのない大き目のテレビで見ると、細かい描写の粗さが気になるカットもちらほら。

京アニはSD時代から解像度限界まで鮮明さを優先したような絵にしてしまう傾向があって、今のように映像を拡大して見る機会が多い時代ではアプコンBDでみると線がガタガタになってしまうなどの欠点となってしまっていた。去年の映画けいおん辺りまではその傾向が強かったけれど、日常や氷菓以降は過剰な鮮明さは狙わなくなりバランス志向の絵作りになってきている印象。

公開前のCMで見た通り、映画で黒帯なしの16:9なのに縦は720より微妙に少なく715という奇妙な数字。ジャギ感が強いこともあって横方向も数えやすく1281x715程度。全カット調べるわけにもいかないけれど調べた範囲ではほとんど縦715になっていた。唯一見つけた例外はスタッフロール後の図書館のシーンで、ここも715のカットもあるけれど大半は更に少し小さく710になっていた。

場所によって微妙に撮影解像度を変えているとは思えないし、元は1280x720だった映像をフルHDに拡大する処理が雑で統一されていなかったために切れた部分が異なっただけ?何か理由があって切った可能性もあるけれど、見切れてしまった部分が存在しているならちょっともったいない話。数ピクセル分絵が切れても見た目の画質にはほとんど影響しないし、演出上重要な要素も存在しないだろうけど、そういう部分が存在するという話を聞くと見てみたいと思う人も出てくるかな?
 
スタッフロールの文字はリサイズ跡もなくきっちり縦1080になっているのでマスター自体フルHDのテレビ解像度だろう

ビーストサーガ 番宣


局:テレビ東京
放送日:2012/12/28
制作:Synergy SP
評価:HV1280


縦の伸びがちょっと悪く、横長の楕円分布になるところが多い。大きいというほどでもないけれど、線も太めでしっかり黒く、朝アニメらしい癖のない高コントラストのくっきり画質で鮮明さは十分。ただ普通に見ていて気になるレベルではないけれど、リサイズの質があまり良くないのか線が少し荒れ気味で、その特徴が分布に影響しているようだ。

荒れ影響で線のジャギを見ても良くわからない状態になってしまっているけれど、リサイズの副作用で出た線の輪郭ノイズに、3/2倍になる縦720→1080の拡大した特徴の3ピクセル周期の輝度ムラが出ているので、これもHV1280で間違いないだろう。

劇場版 ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH


局:テレビ東京
放送日:2012/12/28
制作:マングローブ
評価:HV1280

映画のCMや紹介映像などを積極的に探しているわけでもないので単純に出会わなかっただけかもしれないけれど、公開当時のアプコンの映像しか見かけることがなかったハヤテの劇場版。

大きな円に近い分布だけど、このフレームに限らず上下に少し影が出ている。影の原因は720→1080の拡大が鮮明さ優先の処理で周期的な乱れが強く出ているため。その影響もあって拡大して線の特徴を見ると少し荒れたように見えるところもあるけれど、絵としてみると線も十分滑らかに見え、癖のない明るいすっきりくっきり画質の鮮明HVに見える。

軽微なノイズ効果はあったかもしれないけれど、ほぼ潰れてすっきりした絵になっている上、軽微なグラデーション効果はあっても作画も簡素なベタ塗り画質からか、圧縮劣化も非常に少なく安定感も高い。

撮影時のリサイズはしっかり補間も効いて元絵の特徴も残っているけれど、リサイズ処理で出たノイズには縦720の特徴がしっかり出ているHV1280。これも黒帯なしの16:9なので、映画でも最初から16:9の1280x720で作ったパターンだろう。
 

青の祓魔師 劇場版 予告篇 & CM



局:TBS
放送日:2012/12/28
制作:A-1 Pictures
評価:HV1280+/810


動きのあるカットばかりを選んだCMより安定したフレームが多かったので予告篇で再確認。

大きな円に近い分布の鮮明HVだけど、少し角ばって8角形っぽい分布になるところが多かった。少し明るさは抑え目でもコントラストも十分高いくっきり画質はテレビシリーズから大差ないけれど、全体に精細さが増したような質感で線も少し細くなっている。

デジタル制作でもフレーム毎に微妙に絵の位置がずれるフィルムっぽい効果を使っているカットがほとんどだけど、ノイズ効果もほとんどないすっきり画質で、フィルムっぽくしたかったわけでもなさそう。ジブリもデジタルなのに絵を揺らしてたりするけれど、実際フィルムっぽく見えるわけでもないし映像圧縮を増やすことになるので、個人的にはマイナスなイメージが強い。

以前チェックしたCMでは縦900っぽく見えると書いてしまったけれど、しっかり補間の効いたリサイズで元絵の特徴が良く残っていたところを誤認してしまったようだ。今回の安定したフレームを見ると線間隔の狭いところや細い線などに縦810の特徴がはっきり残っていて1440x810のHV1280+に訂正。



評価:HV1280+/810-i

こちらはCMにあったフィールド毎のリサイズで縞になっていたカットで、上下に噴出し状の分布が付いている見慣れた縞HV分布になっている。

縞特徴から縦810→1080と拡大したのは確実なので、1440x810制作でほぼ間違いないだろう。

縞解消設定としては
Destripe(405, 8, 6, 4)
辺り。

ラブライブ! 番宣



局:BS11
放送日:2012/12/28
制作:サンライズ
評価:HV1280+/810

CDアルバムのCMも頻繁に流れているけれど、アニメの番宣をチェック。

円に近い分布でも小ぢんまりした分布のソフトなHV画質。ちょっと強めのグラデーション効果や、遠近表現で遠景を淡くする効果を使っているところが多いけれど、比較的素直な高コントラストのくっきり画質で分布の割にはしっかり鮮明に見える。横方向に少しノイズの影が出ていて、これもBS11番宣特有の劣化画質になっていた。本放送は自然な分布になるだろう。

地味な分布だけど、縦は720ではなく810に近い特徴が広範囲に出ていて、1440x810のHV1280+で間違いなさそうだ。気合いの入っている作品ということなのか、単に移行のタイミングがこの作品だったのかはともかく、実質テレコムが作ってるような特徴でもすでにアイカツ!でHV1280+作品を出しているサンライズだけど、サンライズ夜アニメでの1280x720超作品の登場は今年春辺りからのHV1280+アニメの増加傾向を加速させるきっかけになるかも?



局:TOKYO MX
放送日:2012/12/??
評価:HALF-HV1280+/810

日付を記録しそこねてしまったけれどMXでのアルバムCMの分布。動きが大きく劣化が多いのでノイズに埋もれてはっきりしない分布になってしまっているけれど、横の伸びはかなりよく番宣よりは鮮明な映像になっている。

良くみると横長の明るい部分と上下に傘のような分布が見えるけれど、このCM映像は1080iの片フィールドを拡大した状態になっていることが原因。本編でも似たような状態のカットが出てくるかもしれないので、本放送ではHV1280+らしい大きな分布になるところもあるのかも?

片フィールド分しかないので縦方向の情報が欠落した状態なので縦810の特徴は残っていないけれど、比較細かい描写が多く特にCGと思えるカットでは比較的ジャギがはっきり出ていることがあって、ほぼ正確に横1440の特徴が出ていた。