2013年1月5日土曜日

D.C.III~ダ・カーポIII~ 1話


局:TOKYO MX
放送日:2013/01/05
制作:風見学園公式動画部
評価:HV1280+/900


カットよる差が大きいけれど鮮明なところはかなり大きな円に近い分布になる精細HV。

映像全体のコントラストは高いけれど、線の黒浮きが激しく、色収差効果も加わってこの分布でもくっきり画質というほどの鮮明もなく、むしろソフトな絵に見える環境も多くなりそう。ほとんどちらつきのないすっきり画質で劣化の目立たない落ち着いた放送画質になっているのに、色ずれの影響で落ち着きのない映像に見えてしまうのがもったいない、というのは個人的感想。ラグランジェからもう1年経つけれど、特異な効果で個性を出そうとしてるのか?と考えたくなる作品が相変わらず良く出てくる。



鮮明さ欲張ったジャギ感の強い線ではないので、わかりにくいけれど、比較的細い線で描写されたところや線間隔の狭い部分には縦900のジャギもしっかり残っていて、本放送も元は1600x900のHV1280+。アニメ化告知のあった特番で流れたゲームOPを作ったところが制作という発表もあったけれど、ちゃんと同じ1600x900になっている。

星を追う子ども


局:BSフジ
放送日:2012/12/31
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
評価:HVFULL

新海誠特集の中から最新でフルHD制作のこの作品を見ておこう。昨年NEXTで見たフレームと同じところ。NEXTの大きなロゴも邪魔だけど、今回は特番のタイトル表示が左上に常時表示されているパターンだったので、BSフジの方が邪魔な表示が多い。

比較するまでもなくBSフジの方が大きな・・・となりそうな条件だけど、明らかにBSフジの方がNEXT@旧e2より横の伸びが悪く、少しボケた絵になっている。気付いている人も多いだろうけど、2012/12/06に劣化フジテレビに近い特徴のエンコーダに変わり、それが大きく影響している。

線が太く見えるくらいボケているので、鮮明さではNEXTの圧勝。といってもそのNEXTも去年の移行後は帯域不足での圧縮劣化が目立つので、ディテールの緻密さではBSの方が上のところが多いように見えるし、画質視点では、"フジ"が付く局は全滅になってしまった感じ。今回の放送は特番名の表示を加える編集が入っているので、仮に劣化していなくてもNEXTより少し状態の悪いマスターだった可能性もあるけれど、画質劣化はこの映画本編だけでなく、ノイタミナはもちろんアニメ以外の番組やCMなどで比べても以前よりボケた絵になっている。
 
ノイタミナもノイタミナ以外の作品の再放送で埋めるくらい行き詰っているし、フジテレビ・BSフジの画質劣化もアニメ、特に夜アニメ視点では無視できる局になりそう?迷走が続くフジだけど、画質なんて特殊な視点で見ても迷走し続けているようだ。

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星



局:TBS
放送日:2013/01/03
制作:ボンズ
評価:HV1280


公開当時のCMは動きの大きなカットばかりだったため、圧縮劣化の影響で少し小さい分布になっていたけれど、本編の安定したフレームでは大きな円に近い分布になる。映像全体のコントラストも高く、しっかり暗い太い線で描かれたという表現をするとボンズらしい特徴だけど、作画時の線の特徴を残したような輪郭がガタガタの線とか、かなり太い線で描いているところも多く普段のボンズより大胆な絵になっている印象。わざとやっているんだろうけれど、初期のCMを見たときは作りかけの映像?とか思ってしまった。

放送ではほとんど潰れてしまっているけれど、グレイン風ノイズのちらつきも見え、ベタ塗りっぽい絵でも誉めるほどの安定画質にはなっていないけれど、酷く荒れたところも少なく劣化が気になる環境は少さそう。


番宣では劣化で断定できなかったけれど、乱れの少ない縦720のジャギもしっかり残っていた。黒帯なしの16:9の映像で、これも最初から16:9でHV1280だろう。タイトルやスタッフロールの文字含め1280x720で統一されている。

まおゆう魔王勇者 1話


局:TOKYO MX
放送日:2013/01/04
制作:アームス
評価:HV1280


特に鮮明なカットでは少し四角感のある分布になるけれど、平均してみると角が取れて少し横長の楕円分布になるところが多かった。少し暗部と持ち上げた感じの淡い映像だった番宣から、線も黒に近く彩度も高めで鮮やかなくっきり鮮明画質に変わった。分布も番宣より大きくボケも軽減されている。他に例がないわけではないけれど、番宣からここまで印象が変わる作品は珍しい。

見た目にはノイズ効果のないすっきり画質に見えるけれど、ベタ塗り感軽減のノイズマスクを掛けたところが多い。グレインのようなちらつきがないので、元からあるノイズは見えていても圧縮劣化での不安定なノイズは少なく、放送画質としては安定していると言っていいだろう。
 
しっかり補間の効いたリサイズでジャギ感のない滑らかな線なので絵で見るとHV1280+っぽく見えるところもあるけれど、人物が小さく描かれるところでは線が細く解像度限界で縦720のジャギも綺麗に残っていて、解像度は番宣から変わらずHV1280。


アームスも以前はHV1280+作品もあるし、一部フルHDのカット(といっても静止画が多かったけれど)があったりしたけれど最近は1280x720で落ち着いてしまっている。

追記
OPと本編でもカットによっては1280x720に見えないところが多々見つかったので時間をかけて確認した方がよさそうだ。ということで評価は保留。

追記2
同じ説明の繰り返しに近いけれど、撮影時のリサイズ処理がとても丁寧で元絵の特徴が強く出ていたため撮影時のジャギがはっきり出ていないだけで、細部の潰れ方などから見ても全体が1280x720ったようだ。ということで最初の評価通りHV1280元絵もそれほど高精細ではなく、横で1440を少し超える程度の特徴になっているところが多かった