2009年11月30日月曜日

夏のあらし!~春夏冬中~ 9話


局:テレビ東京
放送日:2009/11/29
評価:LB-SD-ibp/486(A), SD-ibp/486(A)

先週のHVから当然のようにアプコンに戻ったというだけでなく、またわけのわからない変な画質に変わる。

動きのない部分は比較的すっきりした分布。

縦は486(A)の普通のアプコンの数字だけど、今期流行気味の-ibpのパターンに似た処理で、縞の出ている部分が何かおかしい。

他の-ibpでは縞の出た部分をぼかしているのに対し、逆に縞に出た部分に縦にシャープフィルタをかけたような状態に見え、わざわざ縞を強調したような奇怪な映像で、縦にスクロールする場面では激しいちらつきが発生している(影響は視聴環境によるかも)。変な画質すぎて珍種なのに興味も湧かない。

-ibpの逆パターンではあるけれど分類上はこれも-ibpの一種と考えておこう。



全体を調べてはいないけれど、こんな分布のところがあった。

縦に不自然なボケもなく分布でも伸びがよいSD-ip、ではなくてここもSD-ibp的な状態。

以前にも少し鮮明に見えるカットが混ざっている回があったけれど、ちゃんと確認しなかったので似たようにSDの部分は今までにもあったかも。



追記

興味なしと言ったものの、このパターンは今回限り(他のアニメ含めて)かもしれないので、改めて調べていたところ、また少し変わった特徴のところを発見。


Aパート4:35あたりにHVの部分が混ざっているけれど、その途中に時間方向にフレームをブレンドした効果を加えたところがあるけれど、そこの分布。

少し変わった分布だけれど、HALF-HVの状態。片方のフィールドを捨ててトップ、ボトムとも同じ絵にしたことで縦が540になっている感じの映像で、フレームで見ると縦方向は2ピクセル単位にはっきりジャギが出ている。

上のリンク先の記事で書いた通り、24fpsのアニメで3フレームブレンドするとコーミングが見えてしまう結果になるけれど、それを回避するために片方のフィールドを捨てている感じ。といっても、このアニメは元々コーミングがない状態絵なので必要ない処理に思えるけれど。

同じ現象が出ているアニメは他にもあるかも。

2009年11月28日土曜日

EX MACHINA


局:BShi
放送日:2009/11/28
評価:HV1280

遠景の建物などCGの精細さが活きるところはもっと大きな分布で鮮明なところもあるけれど、人物が含まれるシーンはこの程度のところが多い。動きの大きな部分ではブロックノイズが大量発生しているけれど、普通のアニメほど輪郭がはっきりしないこともあって破綻が目立たない気もする。

人物の輪郭が線として絵が描かれているため、ジャギ感が出ているところもあるけれど、少しソフトに仕上げているので、それほど目立たない。それでもCGらしい比較的はっきりしたジャギも残っているところが多く、ほぼ正確に1280x720の特徴が確認できる。

画質関係ないけれど、作画枚数とか関係なさそうな割りにカメラを動かすような効果が大好きだったらしく、ほとんどのカットでカメラが微妙に動き続けるために見ていて酔いやすく疲れやすい、というのは個人的な感想。

エレメントハンター 21話でまた縞のお話 後編

中身を見ると無茶なことをやっているように感じると思うけれど、様々な実験と試行錯誤の末、予想以上に良好な映像が得られる状態になったので、最終的にはDestripeとの統合も考えているとか無駄もあるけれどとりあえず出してしまおう。

という事で、HV1280-iの周期的な乱れを補正してより自然な絵に戻すスクリプト evenly720をこちらで公開しました。実験の実寸画像も置いてあります。


縞になっていてもフィールドとしては劣化の少ないHV1280-iもあり、すべての場合に効果があるわけではないものの、大半のHV1280-iで効果が確認できます。放送中のHV1280-i相当のアニメとしては、エレメントハンターは最も効果的な例で、逆に充電ちゃんではevenly720を使うよりDestripeのmodeの値で調整した方がいい例かも。

evenly720の設定

evenly720と名前にも入れた通り縦720固定です。通常Destripeとセットで用いるもので、Destripeで縦720にした直後に使います。

設定値は二つです。

evenly720(int "type", int "amount")

最初のtypeの値は0~3を指定しますが、フィールドの拡大処理に依存するため、HVの縞の分類4パターンごとに共通の設定になります。サンプルが少ないパターンもあるため例外も出てくるかも。

二つ目は補正の強さで、作品ごとに線の乱れに合わせて調整が必要です。ほとんど場合10~30の範囲でバランスのよい結果が得られる。

HV1280-i(GONZO)の場合
Destripe(360, 6, 4, 3).evenly720(2, 20)

typeは2です。強度は10~20程度でバランスのよい線になるものが多い。

HV1280-i(SPICE)の場合
Destripe(360, 4, 3, 3).evenly720(3, 30) お詫び:数字が間違っていました

typeは3です。エレメントハンターなど比較的強い補正が必要なものもあり30から試すといいかも。デュラララ!!番宣1回目もこの設定でよい結果になります。逆にevenly720は使わずDestripeだけの方がよい結果になるものもあります。

HV1280-i(SION)
Destripe(360, 6, 1, 0).evenly720(3, 20)

これもtypeは3。それほど線の輝度ムラが目立たずDestripeだけで十分なものが多い。

HV1280-i(07)
Destripe(360, 7, 7, 5).evenly720(1, 30)

typeは1。evenly720効果が十分確認できるものが多く、30程度と強めの補正が効果的。デュラララ!!番宣1回目の数カットもこの設定が有効。


注意点
evenly720は線を細く鮮明にする効果がありますが、逆に副作用にもなることがあります。周期的なムラを補正するための処理ですので、線の鮮明さではなく線が滑らかになるかどうかに注目して補正した方がよい。Destripe後に線に周期的な乱れが出ていないのであれば使わない方がよく、鮮明な線にしたい時はDestripeのmode値を指定して調整した方が無難だろう。

線に乱れがあっても綺麗にならない場合もあります。元の絵の状態から乱れがあったとか、実際の映像は横方向にも拡大されているためリサイズの劣化が横方向に出ている場合など。




先日のデュラララ!!番宣2回目とかマ王3期の縦713程度の特殊な特徴を持つHV1280-iも、試してみると効果がありました。丁寧に調整した数字ではありませんが効果を確認できる設定を示します。縦横比に注意して下さい。

デュラララ!!番宣2回目の大半のカット
Destripe(357, 9, 5, 5, 2)
AddBorders(0, 0, 0, 6)
evenly720(3, 25)

デュラララ!!番宣2回目の1部、およびマ王3期の本編
Destripe(357, 3, 3, 2, 2)
AddBorders(0, 0, 0, 6)
evenly720(1, 25)

エレメントハンター 21話でまた縞のお話 中編


例によって実験で再現してみる。

わかりやすいように4倍に拡大した状態で比較。

上は、元となる1280x720の映像の一部を拡大したもの。



エレメントハンターと同様HV1280-i(SPICE)のパターンを再現して縦720→1080に拡大した状態。この実験では横方向は拡大していません。

エレメントハンターは最初からボケ感が強い絵のため、もう少し乱れは小さいように見えるけれど、これと大差ない状態。

細かい縞状の劣化だけでなく、線に濃淡がありボケた破線のように見えるところもある。



Destripe(360, 4, 3, 3)のSPICEの設定で縦720に戻した状態。

乱れは軽減され、縞状の劣化は消えるものの、拡大時の輝度ムラはそのまま残ってしまい、線の周辺にも若干にじみが出ているのが分かる。テレビで動画で見る場合この状態でも放送そのままに比べるとかなりすっきりした映像になるけれど、上のオリジナル映像と比べると、もう少しどうにかしたい気分になる。



ということで、もう少し工夫してみた結果。

線の輝度の周期的な乱れや周辺の影が消え、オリジナルと比べても遜色ない状態まですっきりした絵に回復できる。

後編につづく。

エレメントハンター 21話でまた縞のお話 前編


局:NHK-E
放送日:2009/11/28
評価:HV1280-i


フィールドでの拡大で縞の出ている状態は相変わらず。1話より悪い分布だけど、ボケた感じの回も少なくなく、もっと小さい分布の時もある。




Destripe(4, 3, 3)で縦720に戻した時の分布。縞状の乱れは消え、見た目にもすっきりした画質になるけれど、上下に影のような分布が薄く残っている。よく見ると線に周期的なムラも残った状態で、放送そのままの映像よりは上の画質だけど良い画質とも言い難い。Destripeの能力不足というより、720→1080の拡大処理で劣化してしまった問題がそのまま残っている結果。

拡大処理時の問題はデジタル的な計算の結果でもあるので、荒れているといっても正確な周期的特徴を持った劣化になっている。その特徴をうまく利用して補正すればもっとよい状態の絵になるはず。




ということで、Destripe後の映像に劣化を相殺するような補正をかけてみた分布。奇妙な影もあまり目立たなくなり、円に近いすっきりとした分布が得られる。

中編に続く

デュラララ!! 番宣 2回目


局:TBS
放送日:2009/11/27
評価:HV1280-i


見ていても気付かないような違いだけれど、先週の映像とは少し異なる不思議な変化があった。

先週と同じフレーム。といっても似たような分布で違いがわからないけれど、今回は先週の映像を僅かに拡大した状態に変わっている。縞の特徴も縦720からと713程度と小さくなり、横方向も同じ比率で切れている状態。この微妙な拡大もフィールド単位に行なっている。

この数字はマ王3期の変則HV1280-iと同じで、先週HV1280-i(07)だったカットはマ王と同じ設定Destripe(357, 3, 3, 2, 2)で縞の解消ができるくらい特徴が近似しているので、何か関連があるのかも。逆に先週と今回の映像の特徴から、マ王の変な映像は縦720からHV1280-i(07)で1080i化した映像を、さらに周囲を少し切り取ってフィールドで拡大したものだったと考えられる。

ちなみに、先週HV1280-i(SPICE)状態だったカットはDestripe(357, 9, 5, 5, 2)あたりでそれなりの絵に戻すことができる。変な加工のない先週の映像の方がより元のイメージに近い絵になるけれど。

低画質化というわけでもないし、縞をぼかして線の荒れを隠すというわけでもなく、何がしたいのかよくわからないけれど、本放送もマ王同様奇妙な特徴の縞画質になる可能性もありそう?

2009年11月27日金曜日

TO 楕円軌道


局:TBS
放送日:2009/11/26
評価:HV1280


すっかり忘れていてBSでチェックした場所を確保できず、まったく別のフレーム。比較としてはよろしくない条件だけど、全体に上下の影のようなノイズが少ないのはにゃんこいと似たパターンの差。

BS-TBSに比べ色の劣化も目立たず、絵の荒れも少ない落ち着いた画質でよく見える。

東のエデン 総集編


局:フジテレビ
放送日:2009/11/26
評価:HV1280


1話で見た場所と同じ。

確認するまでもなく、ほとんど変わらない分布だけれど、僅かに絵も明るく少し情報量が多い感じに見え、放送時の映像をそのままというわけではなさそう。BDに近いというわけでもないけれど本放送時よりよく見えるかも?

2009年11月24日火曜日

TO 楕円軌道


局:BS-TBS
放送日:2009/11/24
評価:HV1280

かなり大きな分布で鮮明な画質。

3DCGで細かい描写でははっきりジャギの特徴が出ているけれど、少し高解像の特徴を持つ線も多くあり、比較的補間が効いて過度なジャギ感はない。十分な解像度のテクスチャを使った効果?輪郭も比較的なめらかなので少し高い解像度で出力した絵を少し縮小した感じにも見えるけれど、CG制作にはそれほど興味も理解もないのでかなり適当な発言。CGらしさが薄れるというわけでもないけれど、それなりに手をかけている感じにも見える。

縦横とも1280x720の特徴がはっきり確認できるHV1280。

2009年11月23日月曜日

夏のあらし!~春夏冬中~ 8話



局:テレビ東京
放送日:2009/11/22
評価:HV1280

唐突に全編HV化。全カットチェックしたわけではないけれど。

5話に混ざっていたHV映像部と大差ない大きな分布でかなり鮮明なシャフトらしいHV画質。

2009年11月22日日曜日

Naked Wolves


局:フジテレビ
放送日:2009/11/21
評価:HV1280+

見た目にもそんな感じだけどFLASHアニメらしい。地上波フジテレビでは初?

枠を越えてる感じの極端な縦の伸びのよさ。FLASHの特性を活かして1080pサイズで出力したようで、乱れのない縦1080のジャギも見える。基本的にFLASHでは絵が計算によって作られるため、PC作画同様同心円状の分布が出ることが多い。

簡素な絵なので低解像度でも大して違わない絵になるだろうけど、HV1280程度の映像とはやはり違う線の滑らかさがある。背景などではbitmap化された画像を使っているところもあり、部分的には粗いジャギが出ているシーンもちらほら。

炬燵猫 8話


局:tvk
放送日:2009/11/21
評価:HV1280

1話は縞HVだったけれど、正常な拡大でまともなHV画質に向上。2話以降まったくチェックしていなかったので、いつ改善していたかは不明。問題を把握した上での修正かどうかもわからないけれど、短編の作品とはいえ評価できる話。

縦720の特徴はあるけれど、PC上で作画した画像を組み合わせて作っているようで、CG作品のような規則正しいジャギは見えてこない。

2009年11月21日土曜日

デュラララ!! 番宣


局:TBS
放送日:2009/11/20
評価:HV1280-i(SPICE, 07)

相変わらず番宣が早い枠。分布でわかりやすいHV1280-iの縞HV。さらにSPICEと07の二つのタイプの混合状態。

コントラストも高く絵が鮮明なので縞の特徴がはっきり出て見た目も悪い。横の伸びは悪くないのにもったいない。

本放送では直るかな?




縞解消した分布。元は大きめのHV分布で、リサイズでの周期的な線のガタツキは見えるものの、線も細くかなり鮮明な画質。

そらのおとしもの 1話


局:BS11
放送日:2009/11/20
評価:SD-ip/486(R)


tvk, MXと同じフレーム。いつも通りtvk以上、MX以下という感じの分布で、静止画で比較するとMXより少しソフトな映像。といっても見た目には差は感じない程度の差。

予想外に地上波とは異なり、BS11標準486(R)でおそらく局でのアプコン。色も地上波と少し異なる。

地上波ではSD-i回があるけれどBS11は最後までSD-ipの可能性が高そうなので、5話などはBSの方がよい画質で見ることができそう。

2009年11月20日金曜日

天空の城ラピュタ


局:日本テレビ
放送日:2009/11/20
評価:LB-SD-ip/477


最近では少なくなった奇妙な分布。縦の伸びが悪くこの枠ではトトロが近い。極端に輪郭強調したような汚い画質だけど、その分くっきり感だけはある。

縦の伸びの悪い分布や細い線の潰れ方含めLB-SDかな?

アプコンは縦477とユニークな数字。雑な調整だけどDestripe(239, 8, 4, 2, 2)程度の設定で縞の劣化は解消できそう。



DVDがあったので、久しぶりに比較してみよう。

上と同じフレーム。鮮明な映像でもなく周囲のノイズ分布が目立ち、中央の明るい絵の成分はそれほど伸びはよくないけれど、変な処理を感じさせない分布。輪郭強調もないので放送と比べるとボケを感じてしまうけれど、むしろ放送画質が異常というべきだろう。

フィルムのガタつきも当然のようにあり圧縮の劣化も多く、DVDとしても特に優秀というわけでもないけれど、放送よりずっと解像感があり、落ち着いた画質で十分見やすい。

クレヨンしんちゃん


局:テレビ朝日
放送日:2008/11/20
評価:HV1280?


こちらも以前のSD-pからHVに変わる。ドラえもんと似た傾向で横長感のあるHV分布。

ドラえもんほど荒れが大きくはないけれど、やはり縦に乱れが出ている。ジャギっぽい線も平均としては縦720に近い特徴もあるので、分布含めてその程度の解像度には思えるものの、ドラえもん同様、線の特徴からは、はっきりしたことがいえない状態。

ドラえもん


局:テレビ朝日
放送日:2009/11/20
評価:HV1280?

気付かないうちにHV化。検索してみると数週前HVになったという情報はあったけれど、実際いつから変わっていたのかは不明。

以前の縦長SD-p分布から、今度は極端な横長のHV分布に変わったけれど、縦の伸びがアプコン時代とほとんど変わらない状態。

線も太く十分黒いので、普通に見ていて分布から想像できるような縦のボケ感は感じないけれど、静止画で見ると線が縦方向にぼけているのがわかる。HV1280-iで出た縞をぼかして誤魔化ようにも見えるけれど、実際その処理を行なうともっと縦の伸びが悪くなってしまうので、あまりよろしくないリサイズ処理での劣化を誤魔化しただけかな?横長HVは多いパターンだけれど、劣化の理由がどうもよくわからない。

細かい背景の線の潰れ方から横も1280に近いとは思える特徴はあるけれど、十分な精度で確認できず?付き。

2009年11月19日木曜日

魔法少女リリカルなのはA’s 7話


★4:3アニメです

局:TBS
放送日:2009/11/18
評価:4:3-p/487

1話が特に酷かっただけで前から変わっていたけれど、縞のない4:3-p状態で非常に安定したアプコン画質。

縦方向にもボケがほとんどなく、下手なHVより縦の伸びがよいくらい。それに対し、横は4:3にしてはやはり悪く、4:3映像にサイドバーをつけてスクイーズ状態にしたSDからのアプコンと考えてよさそう。といっても普通の16:9アプコンと変わらないので、特に気になるわけでもない。

縦のボケがない分、ジャギの特徴も比較的はっきり残っていて、1話の大半のシーンの縞の特徴と同様487になっている。よく見るとSD解像度のコーミングの名残りのちらつき見えるので、元は60i状態のSDであり、正しいフレームを得て拡大した上で60iに戻す処理をやっている感じがする特徴?

すたちゃ487枠でも同様に縞のない話数が稀にあるので、縞無しにできるのに縞にしているのかもしれないけれど、意図が見えないので元の映像に何か違うところがあって、結果的に縞回とそうでない優秀画質回が発生するだけのような気もする。

全体を確認していないので、処理が異なる部分はあるかもしれません。

ささめきこと 7話


局:テレビ東京
放送日:2009/11/18
評価:SD-ibp/486(A)

-i, -ipを繰り返してきたけれど、ここも縞+ぼかしの-ibpに変わる。

動きのないフレームで拡大された部分は、-ip回と変わらない分布になるけれど、縞状態では下のように-i回よりも縦の伸びが悪く激しくボケた絵になる。


2009年11月17日火曜日

番外 ・・ばかりだけどプラグイン併用Destripe

長らく保留状態だったプラグイン化、正確にはDestripe内の重い処理部分を効率的に処理して、普通のリサイズ処理と変わらない時間で同じ効果を得るプラグイン併用の形に修正したものを公開します。

処理速度の向上だけで、処理結果は前回から変わっていません。といってもそこが問題だったので、激重でもDestripeを使ってくれていた人には価値があるかと。

Destripeの奇妙な処理には理由があって、その処理をそれなりの速度で行なうにはavsの記述だけでは不可能のため、問題部分をplugin併用の形に修正しています。前回の記事にDestripeの複雑な処理の理由等追記していますので、理屈の話に興味あれば参照して下さい。

とりあえず動いた、というほど粗末な状態ではありませんが、動作確認環境も少なめのため人柱版。ここは画像や動画以外はアップできないので、プログラム等を置く場所を用意しました。

ダウンロードはこちらから。


同じ設定の場合、今までと同じ結果になるといっても、速度面での問題がなくなった(といっても遅かった状態が普通の速度になっただけ)ため、今まででは実用どころか実験的にも使う気になれない設定も問題なく利用できるようになったので、一つのアプコンタイプについて推奨設定値を変更しておきます。

487すたちゃ
Destripe(244, 16, 12, 8, 2)

HV1280-iに関してはHVのまとめのまま、前回の修正で拡張したmodeを追加した方よい結果になるので、最初に試す設定としては

GONZO
Destripe(360, 6, 4, 3, mode=12)
SPICE
Destripe(360, 4, 3, 3, mode=12)
SION
Destripe(360, 6, 1, 0, mode=12)
07
Destripe(360, 7, 7, 5, mode=12)

あたりを使ってみて下さい。

絵で確認した上で、少し鮮明にしたい場合はmodeの値を大きく(~30程度くらいまで)、逆に輪郭強調感が強いようであれば、mode値を小さくしします。mode=0はResizeIntr互換動作の例外なので、1よりさらにソフトな絵にする場合は、-1, -2...とマイナス値を指定して下さい。HVの場合、かなりソフトな質感が好みの人でもマイナス値を指定することはほとんどないと思います。SDの場合ノイズ感が強い場合はマイナス値(-1~-10程度)を指定すると少し落ち着いた映像になる場合があります。

設定の調整や比較では1フレームだけで判断したり、絵の一部分だけに注目して判断せず、最低限フレーム全体の線でバランスを取るように調整した方がよさそう。SD-ipの場合、フレームで拡大された部分とフィールドで拡大されたところの差も意識すると、より安定した動画になるかも。

追記
SDの場合mode値の指定は不要かな?と思っていたけれど、少し遡ってSD-iアニメのデータで再検証してみたところ、ボケ気味のアニメの場合mode=10以上の指定でかなり良好な結果になるものもいくつか見つかった。ソフトな質感でノイズがあまり目立たないSDではmode=~20程度の値を試してみる価値もありそうだ。

とはいっても、最終的に圧縮して保存することがほとんどということを考えれば、縞解消に限らず僅かな画質の違いを気にしても圧縮で劣化して結局無意味だったというオチもあるだろうし、こだわりも適度に・・・かな?

空中ブランコ 1話


局:BSフジ
放送日:2009/11/16
評価:HV1280+

noise終了でようやくノイタミナもBS放送。

フジテレビと同じフレーム。ほとんど変わらない分布で、拡大して比較するくらいのことをしないと判別が難しいくらいの差しかない。動画として普通に見る場合、鮮明で大きめのBSの局ロゴの方が気になってしまう。

それでもBSの方が線のにじみも少なく解像度が高い分横方向の劣化も目立たないところが多いようだ。

2009年11月14日土曜日

そらのおとしもの 番宣


局:BS11
放送日:2009/11/13
評価:SD-ip/486(A)

若干小さい感じのアプコン分布。

地上波同様、明るさのバランスは不自然だけどコントラストが高いこともあってボケた感じもそれほどない。

タイトル文字等はHV。

地上波の放送を考えると、本放送もBS11では少数派の486(A)のままかな。

2009年11月13日金曜日

電脳コイル 1話


局:BShi
放送日:2009/11/13
評価:HV1280

若干四角感のある分布だけど大きい分布で、線も暗くコントラストの高い映像。

ノイズが潰れた感じのもさもさ感に加えBShiらしい圧縮ノイズもそれなりに出ている感じはするけれど、線はかなりくっきりとした鮮明な画質で思ったほど悪くない。

絵のジャギの特徴だけだと1440x810より一回り大きい高解像度の特徴が強く残っていて誤認していたかと思ったくらいだけど、周期的な乱れが出ている縦720の特徴も確認できHV1280。

2009年11月8日日曜日

青い文学シリーズ 桜の森の満開の下 前編


局:日本テレビ
放送日:2009/11/07
評価:HV1280


演出としてぼかしの強いシーンもあるけれど、鮮明なところはやや大きめのHV分布でグレイン風ノイズも軽微で比較的ですっきりした画質。

この分布でもジャギ感がない程度に弱いボケもあり若干補正しないとはっきり見えないけれど、縦横とも1280x720に十分近い特徴は残っていて引き続きHV1280。

2009年11月6日金曜日

けんぷファー 6話


局:TBS
放送日:2009/11/05
評価:SD-i/486(A)

これも常にフィールドで拡大された縞状態になる。



縞解消するとすっきりした分布になるけれど、それほど縦の伸びはよくならない。見た目にも縦方向に少しボケがあり、480程度の解像度を活かした画質とはいえない状態。といってもレタボ経由というわけではない。

単純なリサイズとは思えない縦方向の乱れもあり、一番ありそうな推測はBS2と似た処理でHV→SD化処理での劣化によるボケかな?

1080iからのSD化でフィールド単位での縮小を行なうと似た感じの画質も再現できる。フレームで縮小すると変な処理をしない限り縦長のSD-pに多い分布になってしまうので、特に工夫のないフィールド単位での縮小でないとここまで縦の伸びが悪くならない。アプコン処理より前の段階なのでSD-iに限らずSD-ip, SD-pでもその影響は残るだろう。

確実な証拠も見つけていないので、今のところ可能性の一つとしての話だけど、アプコン前のSDがHVからよろしくない方法で縮小されたために、少し悪い画質なっているものは以前からありそう。

2009年11月3日火曜日

ファイト一発!充電ちゃん!! 5話


★4:3アニメです

局:tvk
放送日:2009/11/02
評価:4:3-HV4:3-i(SPICE)

以前から1話よりボケ気味の画質になっていたけれどちゃんと確認してなかったので再チェック。分布も大幅に悪くなっている。

縞の特徴から1080i化前は縦720の状態だったけれど、そのさらに前はSDで、縞を解消すると縦480程度のジャギが見えるようになる。横方向も4:3の範囲で720程度のところで線が潰れている。

ということで、HV4:3-i経由の4:3SD映像というかなりユニークな処理。縦720化の部分はちゃんとフレームで拡大されている。



横の黒帯をカットして4:3部分を16:9に引き伸ばした状態での分布。

アプコンとしても比較的小さい分布だけど、4:3状態のために、視聴上は上の分布になるので、それなりのアプコン画質に見えているだけといった感じか。

そらのおとしもの 5話


局:tvk
放送日:2009/11/02
評価:SD-i/486(A)

1話の-ipから-iの常時縞状態に変わる。

縞の影響でのボケ感が強くく、状態のよいレタボ画質より悪く見えることもありそう。

今期、他のアニメでもあり珍しくない変化だけど、この枠のSDではお稲荷さま、喰霊でも-i回と-ip回があったので、枠の伝統という感じもする?

2009年11月2日月曜日

聖剣の刀鍛冶 5話


局:tvk
放送日:2009/11/01
評価:額縁-ip/486


1週で額縁に戻る。薄く見えるノイズの分布も1話から特に変化なく、文字通り元通りの画質。


先週は単純に間違えただけかな?

夏のあらし!~春夏冬中~ 5話



局:テレビ東京
放送日:2009/11/01
評価:LB-SD-p/487, HV1280


これも「恒例」になっている縞なし回。

1話のノイズ分布が消え、すっきりした分布で安定したアプコン画質だけれど、強烈なリンギングで少し汚い感じは相変わらず。




Aパート2カット目の分布。巨大分布のわかりやすいHVで、シャフトらしい正確に縦720のジャギが確認できるHV1280。本編中にもHVカットがちらほら混ざっている状態。この様子だと1期や絶望3期含めて過去にも本編中のHVはあったかもしれないけれど未確認。

意図的というより、事務的な都合で放送画質が決まっているようないい加減さなので、低画質化処理にそれなりに時間がかかっているために、修正部分など時間切れになるとHVのまま放送されてしまっているだけとか、つまらない理由なのかな?

2009年11月1日日曜日

にゃんこい! 1話


局:BS-TBS
放送日:2009/10/31
評価:HV1280


こちらも無事HDでの放送。

TBS1話と同じフレーム。これも同様にほとんど差がないけれど、BSは場所に関係なく上下に少しノイズの分布が出ている。全体にボトムフィールドの状態が悪いけれどもしかして有名な特徴?

情報量が多いHVということもあるのか、BS-TBSではブロックノイズも多く出て、TBSの比較的安定した映像と比較すると見劣りするところが多い。アニメに限定される話でもないし、BS-TBSもいずれもう少し良好なエンコーダに変わる日もくるかな?

とりあえず、無事TBS同様コンポネ化したことは素直に喜んでおこう。

けんぷファー 1話


局:BS-TBS
放送日:2009/10/31
評価:SD-ip/486(A)

TBSと同じフレーム。無事コンポジ脱出。

BS-TBSも1440x1080放送ということもあって、違いが分からないくらい同じ分布だけど、BSの方は上下に少しノイズの分布が見える。動きのある部分ではフレーム次第でTBSの方が悪く見えるところもあるけれど、BSの方が崩れやすくノイズが多い感じ。

アプコンの縞の特徴もTBSと一致して元は同じ映像に思えるけれどいつも通り色が少し違い、静止画で比較すると色の劣化も気になるところもあり。