2008年8月1日金曜日

よれよれアニメ


ネタ切れの季節。今回はレタボではおなじみの線に不連続な揺らぎがあるアニメの話。

左のように、線が不連続に撚糸のような状態になっているアニメが多々ありますが、これは容易にその理由が想像できる通り、 SDのスクイーズ映像をインタレ保持でレターボックスに縮小した時に発生するもので、左の図も例によってその状況を再現したもの。
拡大と同様、正しいフレームを得てから縮小すればもちろんこんな喜劇的な劣化は起こらないのですが、60iソースで中身を調べることなく作業するとしたらインタレ保持での縮小しか手はないので、それなりに分業されている映像処理過程で、理想的な対処をするのは難しいのか。といっても、技術的な問題という"いい言い訳"になるので、積極的にこの劣化を利用しているんだろう、と思えるくらいよく見かける。この処理に使っている機材にも挙動が異なる何種類か存在するようで、縞の出現パターンが異なってるものもある。縮小前の素材のサイズが単純なスクイーズでなく、もっと大きなサイズから直接LBにするような場合もあるとすればそれもまた特徴的な劣化があるだろう。
原理的には、HVからインタレ保持でSD化する場合も似た劣化はあるはずなので、調べていないけれど、HV制作でアプコン放送になっているものにも似た傾向の劣化が出ているものがあるかも。

アプコンでの縞の解消と同様にこれもインタレ保持リサイズの問題であれば改善できるだろう、と考えたくなるところだけれど、縮小の場合フィールドでも解像度不足になることでの激しい劣化があり、その分情報がなくなっているので基本的に不可。

こちらは上をフィールドに分けて縦に2倍に拡大したもの。線が太く見えるのは比較のために拡大したため。
この状態ですでに線の位置や輝度に大きな揺らぎがあり、正常な線にするのは困難なのは容易に想像がつくところ。多少軽減させるにも激しいボケを伴うので、諦めた方が無難だろう。

ペンギン娘はぁと公開収録版+α @Tunes.


局:tvk
放送日:2008/07/31
評価:額縁-ip/486

通常の額縁より1割くらい小さいサイズ。
分布通り縦のボケが激しいけれどネット配信よりは僅かにまともかな?


ニコ公式をほぼ同じサイズにしてみた結果。
横の伸びの悪さはサイズを考えれば当然としても、縦の伸びに差がないというのがある意味すごい(テレビ放送が低画質すぎるという意味で)。縦180程度の分布でシゴフミとか普通のアニメでも同程度の縦分布もたまにあるのはもっとすごい。