2009年8月19日水曜日

懺・さよなら絶望先生 5話 EDで考察


局:tvk
放送日:2009/08/01
評価:HV1280(ED部分)


今回はこのアニメの画質でなく、ここでちょっと前振りしたtvkの劣化についての考察。8/1と古いのはまとめるのに時間がかかっただめ。

EDの2カット目のフレーム。比較的大きな円分布で、十分精細感もある鮮明な画質。

MXと比較すると、フレーム内でも場所によってボケ方が異なる。ほとんど差がない部分もあり状態の差を表現するのが難しい。

今回の注目点は、tvkのエンコーダ(という表現は不適切かもしれないけれど)独特の不思議な劣化の話。といっても気付いている人も多い話かも。


その特徴を擬似的に再現したイメージ。
上がMXの元の絵の状態とすると、tvkは下のように縦方向のみ2ピクセル単位=縦540の階段状の線になってしまう状態が時々発生する。トップ、ボトムの2フィールドを1440x540のサイズでブレンド(平均化)し、それを補間の弱いアルゴリズムで縦に2倍に拡大した状態に近い。

上のED2カット目では、左下と右下の畳のへりの暗い部分の真ん中、畳と畳、畳と壁の境の黒に近い線がこの状態になっている。暗いので明るく補正しないとわかりにくいけれど、HV化された2話以降同じ場所で縦540化が起こっていて、注意してみるとフレーム内あちことでこの現象が出ているのがわかる。

左下で見ると、壁と畳の間に3本の平行線が見えるけれど、中央の線のみで起こっていて、両側の線では起こっていない。この現象には発生条件が存在するのは間違いないけれど、どういう条件なのかよくわからない。

 1. 線が細く見た目にも精細なHVアニメの方が起こりやすい
 2. コントラストが低く暗く目立たないところに多い
 3. 画面中央より周辺で多い傾向があるかも?
 4. 口パクのような地味に動くところではあまり出ない
 5. 大きく動くところでは1フレームだけでも出ることがある

といった傾向があるような気はするけれど、似たように見えても出たり出なかったりと、明確な条件が推定できない。

放送が基本1080iなので、tvkに限らず圧縮や色情報不足などの劣化が縦540のジャギのように見えてしまうことは頻繁にあるけれど、はっきり意図し たような540化を確認しているのはいまのところtvkのみ。現在tvkで放送中のHVアニメのうち、HV1280-iのCANAANと07-GHOST を除く30分深夜HVアニメのすべてで縦540化現象が起こっているフレームを確認できたので、tvkのエンコーダ周りの処理で発生する問題なのだろう。 普通に視聴しても気付くのは困難なところで発生しやすいように見えることもあり、気付かないだけでHV1280-i含めアプコンでも起こっているのかも。

遡ってみると、去年の紅でも確認できるけれど、この劣化が多くのカットでフレームの広範囲で発生していたのがRIDEBACKで、無駄に力説気味になった1話も、縦540の特徴は放送素材の問題でなく、tvkのエンコーダ(か近辺の処理)が犯人だったのは間違いなさそう。画面の広範囲でこの劣化が起こっていたフレームは、元がHV1280でもHV1280と評価するのはちょっと抵抗があるけれど、横960という数字は関係ないし、全体で見れば1280x720の解像度の特徴をちゃんと保持しているところも存在しているので、RIDEBACK@tvkは、評価としてはHV1280で、tvkの縦540化現象が高頻度で起こった状態と修正すべきだろう。

RIDEBACKではMXの番宣が横方向も含めて960x540に縮小した特徴があったために、この劣化とあわせて960x540という解像度だろう、という強い先入観があったのに加え、エンコーダ周りの処理の影響で画面広範囲でこのパターンの劣化が起こることがあるとは思えなかったのが、適切でない解釈に繋がった原因か。まあ、ただの言い訳です。

tvkは以前から分布でも差が付くtvkボケもあり(これはこの問題と直接関係なさそう)、その割りには圧縮でのノイズも少ないということもなく、HVアニメにとっては少し残念な局ではある。といっても、局独特の劣化があるのはtvkに限ったことでもないし、低画質の代表局だったことをうっかり忘れてしまいそうな今期のHV率の高さとか局の努力かどうかはともかく向上傾向にあるので、細かいことは気にしすぎない方がいい、という程度のお話。