2011年10月19日水曜日

カラフル



局:WOWOWプライム
放送日:2011/10/17
評価:HV1280+

WOWOWの挙動も少し変わったようなので、局の特徴を見るには向かないタイプの映像かも知れないけれど8月の放送と比較してみる。

非常に大きな円分布で縦横とも伸びがよく横1920マスターでの放送。映画でも黒帯なしの16:9映像もよくあるパターン。

別のフレームだけど、BSフジでの宣伝番組で見たところはこの巨大円分布に比べるとかなり貧相に見え、絵で見ても荒れも目立つ。といっても元映像の品質も異なっているので、局の特徴の比較には向かない。

リサイズでの僅かなゆがみの影響でWOWOWで見ても線の特徴だけに注目すると精度に不安が残るけれど、線周辺のノイズには正確に1600x900の特徴が綺麗に残っている。切りのいい数字なので最初から16:9の1600x900で作ったと考えてよさそうだ。

24pは復活したけれど、この作品はソースが60iらしく8月の放送でも6割程度は60iで処理されていたのに対し、10月では9割程度とほとんどインタレ状態になっているのでフレーム判定が厳しくなって失敗しやすくなったようだ。マスターの品質にも影響されるところなので悪くなったとは言いにくいけれど、圧縮には不利な条件だろう。

ビットレートは8月の20.5Mbps辺りから16.6Mbpsとかなり落ちていた。現状でのWOWOWの上限にも届かないのは、ベタ塗り絵で圧縮に有利だったことが影響しているのかもしれない。ただ、上限まで使っていないからといっても十分安定した映像になっているわけでもなく、動きのある部分はもちろん、シーンチェンジなどでは圧縮劣化が目立つところも少なくない。




局:WOWOW
放送日:2011/08/18
評価:HV1280+

上と同じフレームの分布。ほとんど差がなく、絵で見てもロゴなしでは判別できないくらい似た状態に見える。

全体としては10月放送より安定したところが多いけれど、線の境界が鋭利なくっきり映像という点が圧縮に負担がかかっているのか、8月の放送でもシーンチェンジ直後のフレームを中心にブロック化などの劣化が目立ち、フレームで比較すると10月放送より悪いところも結構見つかる。10月の放送では平均で4Mbps近く低い状態なのにその差を感じられないくらい似たような画質に見えるので十分健闘している印象。この作品は旧WOWOWと相性が悪い映像だった、ということかもしれない。

たまゆら ~hitotose~ 3話


局:tvk
放送日:2011/10/18
評価:SD-ip/486(A)


輝度スケールミスで明るすぎる絵になっているカットが大量に混ざっていて、元々低品質アプコンでギラギラした感じの絵が、さらに不自然に明るく見えるところが多かった3話。

人物などは少し明るさは抑えた色合いになっているので、同じミスのあった他作品に比べ気にならない環境が多いだろう。だからといって間違っていてもいいという話ではないけれど。

一応分布も見ておくと、相変わらずのアプコン画質。





左から、明るすぎるカットの肌と髪の色、それをTVスケールに補正した色、正常と思われるカットの色の比較。ノイズなどの影響で多少の誤差は避けられないけれど補正すると正常なカットの色に十分近似する。よくある単純なミスだろう。

明るい部分の方が気になりやすいので、明るすぎるという表現を使っているけれど、明方向だけでなく暗方向にも溢れていて、暗すぎる部分もあり。溢れた輝度情報は切り捨てられていないので補正で改善できるけれど、正常カットと異常カットが混ざっているので面倒な作業になりそう。訂正追記 もう少し丁寧に調べたところ、超過輝度は切り捨てられていた、が正解で、切捨てられていないように見えたところは、アプコン化の過程で発生したノイズのものでした。ごめんなさい。ということで補正すると明るい部分が本来の色より少し暗くなってしまうけれど、明るさは控えめな映像なので大半の部分の色はほぼ正常な状態に回復可能で十分自然な色合いの絵に改善できる。


さらに、何か意図があるのかもしれないけれど、新しくなった1,2話収録のBDDVD1巻のCMで今回の3話の映像を使っていたり、どこか雑な仕事という感じのミスが気になる。珍しいことではないけれど、低画質化含め余裕が無くなって追い詰められ気味なのか、とちょっと心配になってくる?

CM中の3話のカットは運がいいのか悪いのか本編の同じところは正常な明るさなので、問題カットがBDでも修正されない可能性は否定できず。まだ先なので杞憂で終わればいいのだけれど。