2012年11月16日金曜日

ヱヴァンゲリヲン新劇場版 Q


局:日本テレビ
放送日:2012/11/16
制作:スタジオカラー
評価:珍種HV960

破は初回放送と同等の画質だったのでQの部分を見ておこう。

派手に動くところも多いけれど、比較的安定したフレームで見てもアプコン並みにソフトで小さい分布になるところがほとんど。上下に噴出し状の分布も見えるけれど、例によってフィールド毎のリサイズで拡大した縞HVで、ほぼ縦810→1080と拡大した映像。

縞の特長から考えるとQから1440x810に高精細化したとも考えたくなるけれど、CGのジャギを見ると横960にかなり近い状態になっているなど不自然な特徴が出ている。どうやらこの映像はオリジナル映像全体ではなく、一部を切り出して拡大した状態のようだ。

処理としては1280x720を1920x1080に拡大した映像の周囲を切って1440x810程度の映像にし、さらにフィールド毎の拡大で1920x1080にしている。結果的に元映像の内960x540程度の情報しか残っていないHV960相当映像だけど、複雑な処理で劣化しているので微妙な分布になっただけだろう。BDや将来この枠で放送される時に比較すれば今回の異常画質の処理もはっきりするはず。見切れている範囲は額縁と同等とかなり広いので映画館で見ても違いがわかるだろう。

宣伝目的の映像を奇妙な劣化画質にする意図は良くわからないけれど、実際の映像はもっと高精細で鮮明な映像だろうし、Qも引き続き1280x720で作っていると考えてよさそうだ。

戦国コレクション 1話


局:BSアニマックス
放送日:2012/11/12
制作:ブレインズ・ベース
評価:HV1280

テレ東1話と同じところ。

これもノイズが少し多い分周囲が明るく、逆に中央の明るい部分の伸びは少し悪く見えるBSアニマックスらしい分布。

テレ東に比べるとモスキートノイズが多く少しノイジーな絵に見えるものの、比較的すっきりした絵なのでBSアニマックスの中では安定感も高い方で、普通に見ていて気になるほどの粗さは感じない。背景のディテールでもテレ東の方が潰れが少ないものの大差なく、アニマックスとの相性も悪くない映像と言えそう。

ギルティクラウン 1話


局:フジテレビTWO@旧e2
放送日:2012/11/10
制作:Production I.G
評価:HV1280


フジテレビ, BSフジと同じところ。

これもフジテレビだけでなくBSフジと比べても横の伸びが少し良くなっているTWO。

線に注目するとBSフジより線も引き締まっているように見えるものの、圧縮劣化での乱れやディテールの潰れも多く、BSフジより良い絵という感じはしない。

逆境無頼カイジ 破戒録篇 1話


局:BSアニマックス
放送日:2012/11/08
制作:マッドハウス
評価:HV1280

日テレ1話と同じところ。

似たような分布でもBSアニマックスの方がノイズが多く、その分布が重なって少し伸びが良く見えるパターン。

線に注目すると日テレの方が圧倒的に乱れが少なくすっきりした線になっているけれど、背景の微妙な描写などはBSアニマックスの方が潰れが少なく、情報量の多い緻密な絵になっているところもあった。日テレよりは不安定でもBSアニマックスの中では粗さが目立たない方なので、ノイズの見えにくい環境では日テレより良く見えることもありそう?

星を追う子ども


局:フジテレビNEXT@旧e2
放送日:2012/11/08
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
評価:HVFULL

最近HV1280+作品が増えてきた映画でも、まだまだ貴重なフルHD作品。

横は切れてしまっているけれど、縦の伸びは非常に良く巨大分布になっている。細い線での描写も多いけれど、大半は黒に近い暗い線になっているので、非常に鮮明なHV画質に見える。
 
元々不安定な劣化後のNEXTだけど、背景の要素が圧倒的とはいえここまで緻密な映像に軽微でもノイズ効果も加わった情報量は非常に厳しく、地味な動きでもブロックノイズが出やすくなっている。特にシーンチェンジ後や動きの大きなカットでは破綻状態と言いたくなるようなフレームも多く、普通に見ていてもたまに気になるレベルかも。

線はフルHD以上の特長も残っている高精細作画だけど、線の輪郭ノイズは綺麗に縦1080の特徴になっているので、最初から16:9のフルHDで作っているように見える。仮にオリジナルが更に上のサイズであるとすれば、周囲を削ってテレビ用に1920x1080分切り出した状態だろう。

機動戦士ガンダムSEED 1話



局:BSアニマックス
放送日:2012/11/08
制作:サンライズ
評価:LB-p?, HV1280

BS11, MXと同じところ。

アプコンっぽい分布になるところは、BS11, MXとほとんど変わらない大きさで見た目の印象差もほとんどない。見てわかる違いではないけれど、ノイズはやはりBSアニマックスが最も多く、他局より少し周囲が明るくなっている。

映像のソフト加減に助けられているだけかもしれないけれど、アニマックスでも荒さを感じるようなところはほとんどなく、



微妙画質のところは省略して、HDのアイキャッチの同じフレームの分布。

鮮明なHDのカットになると、BSアニマックスの不安定さがはっきりわかるくらい圧縮劣化が出ているところも増え、それほど動きのないところでも少しノイズの多い絵になってしまっている。

涼宮ハルヒの憂鬱 1話, 8話



局:キッズステーションHD@旧e2
放送日:2012/11/05
制作:京都アニメーション
評価:SD-p


このところはずれ画質しかもらえなかった作品が目立ったキッズだけど、久しぶりに地上波より上質なソースでの放送。


MX, tvkの1話と同じところ。

MXなどでは額縁だったので文句なしに圧勝だけど、 鮮明化処理アプコンで単純なリサイズより線の輪郭がはっきりしているので、元がアプコンとは思えないような大きな分布になっている見た目にもHV相当の鮮明映像。BDはもちろんWOWOWでも放送済みだけど、作画時の線の特徴が失われていかにも計算で強引に線を細くしたような不自然な滑らかさや、ディテールの潰れや線の歪みなど強引な鮮明化の副作用もしっかり出ているけれど、この手のアプコン画質としては欠点も少なく、見た目の印象はそれほど悪くない。アプコン処理が優秀というよりは、京アニ作品に多い、SD解像度の限界まで鮮明さを優先してジャギ感の強すぎる映像ではなかったことが強く影響しているはず。




評価:HV1280+/955.5?


去年のWOWOW画質劣化時に比較したOPのフレーム。その時は、WOWOWでも特に悪かった状態だけど、それでも今のキッズよりは圧倒的というほど安定していた。キッズでは破綻状態で絵の要素より劣化ノイズの方が優勢という感じのもやっとした分布になってしまう。 特に動きの激しいところなので、他局でも劣化は避けられないけれど、WOWOWでなくてももう少し良い状態になる局もそれなりにありそうだ。

作り直しのOP, EDは最近の京アニ標準の縦955.5辺りとほぼ同じ特長になっている。




放送日:2012/11/14
評価:HV1280/715

これもMX, tvkで見たところと同じ。

上に比べると若干小ぢんまりした感じにも見えるけれど、最初からちゃんとHD撮影なので、自然で癖のない普通のHD画質になっている。

消失のCMけいおん2期にもあったけれど、縦は720より少し小さく715程度の中途半端な数字。何か余分な処理で少し周囲が切れているのか、最初から1280x720より少し小さいのかわからないけれど、京アニ特有の変種HV1280。

テルマエ・ロマエ 1話


局:フジテレビTWO@旧e2
放送日:2012/11/03
制作:DLE
評価:HV1280

フジテレビ, BSフジと同じところ。

ボケ局のフジテレビより良いのはもちろん、BSフジと比べても横の伸びが良くなっている。

ソースから違うのかもしれないけれど、線の輪郭はBSフジ以上に鋭利で鮮明な絵になっている。ただBSフジより色の滲みが目立つところも多く、動きの少ないDLE作品とはいえ圧縮劣化も目立つので、BSフジの方が良く見える環境の方が多くなりそう。

けんぷファー 1話


局:TBSチャンネル1@旧e2

放送日:2012/11/01
制作:NOMAD
評価:SD-ip/486(A)


4:3コンポジ終了直後ということで、TBS木曜枠で唯一の16:9アプコンだったけんぷファー。

TBS, BS-TBSと同じところ。

動きの少ないところではTBSと大差ない画質だけど、少しでも動くと圧縮劣化が激増して不安定さが気になるTBSチャンネル。それでもアプコンなので圧縮劣化が増えても粗さが気にならないところも多く、ノイズの目立たない環境であればそれほど悪い画質には見えないかも?
HD化が進んだ旧e2も、最後発にしては劣化の多い出来の悪いエンコーダを掴まされた局が多く、TBSchも欠点の方が目立つ。