2012年7月6日金曜日

TARI TARI 1話


局:BSアニマックス
放送日:2012/07/06
評価:HV1280


tvk, MXと同じところ。


MXよりさらに大きな分布に見えるけれど、上下の黒い部分が明るくなっているように圧縮劣化ノイズの分布が重なった影響が大きいようだ。

MXと大差ない鮮明映像に見えるけれど、動きの少ないところでもモスキートノイズが出ているし、細かい描写の潰れや線の乱れも多く、シーンチェンジ後のフレームを中心にブロックノイズも目立つので、ノイズの見やすい環境だと少しざらついた感じに見えることもありそう。

MXはすっきり画質だったので、BSアニマックスでも比較的劣化の目立たない画質になりそう、と思っていたけれど逆だった。MXではほとんど潰れて見えなかったけれど、アニマックスで見ると軽微でもグレイン風ノイズ効果があったようなちらつきがある。

過去にも似た例は多々あったけれど、細かいディテールが潰れやすいMXではノイズ効果がほとんど消えてすっきり画質になり、その分圧縮劣化の少ない安定した画質になるのに対し、BSアニマックスは元映像の特徴を出来るだけ残そうとしたためにグレインもある程度残り、オリジナル映像に近い質感になっているけれど、残したノイズ効果の情報量に負けて圧縮劣化の多い不安定な画質になってしまっている。BSアニマックスのようなアプローチが間違っているという話ではないけれど、安定感にここまで差があるとMXのような妥協画質の方が賢い方法に思えてくる。

だから僕は、Hができない。 番宣



局:BS11
放送日:2012/07/05
評価:HV1280/675

動きや効果ではっきりしないカットが大半の番宣なので、本放送は一回りは大きな分布になるだろうけど、比較的安定したフレームでも小さめの分布になるソフトなHV。

安定したフレームで見てもくっきり画質という感じはしないけれど、極端な明るさ表現の多い今期のアニメの中では癖のない普通のバランスで、線も適度に暗く鮮明さもまずまず。動きのあるカットのフレームでも圧縮劣化で影響での線の崩れは少なく映像の特徴の割には安定している方だろう。 その安定さのおかげで一部のフレームは線の微妙な特徴も良く残っている。feel.制作ということでこれも縦は720ではなく675の特徴で、元は1200x675だろう。

720→1080が3/2倍なのに対し8/5倍という比較的大きな整数比になる675→1080は同じアルゴリズムで拡大しても1280x720より線に複雑な乱れが出てジャギの特徴も非常にわかりにくくなり、確信を持って縦675といえる特長を見つけるのが難しい。feel.とシンエイ動画制作の作品の多くが1200x675で間違いない思っているけれど、評価に?を付けたくなるくらい自信が持てないことが多い。



局:tvk
放送日:2012/07/03
評価:HV1280/675


tvkの番宣の方を先に見つけたものの、圧縮劣化で線が荒れてよくわからず他局の番宣まで保留していたけれど、分布で見ると少し横の伸びはわるものの、元からボケの強い絵なのでBS11との差はそれほどない感じ。絵で見ると線は少し太くちょっとボケた感じになっているけれど、鮮明さはあまり変わらない。

それでも拡大して見えると、線も荒れて元の特徴がほとんど失われてしまい、やはりtvkの映像だけでよくわからなかった。

人類は衰退しました 1話


局:BS11
放送日:2012/07/05
評価:HV1280. HV1280-i(GONZO)

tvk MXと同じところ。

MXとほとんど変わらない分布で、絵で比較しても良く似た特徴になっているところが多い。

1フレームの中でも、MXの方が良いところもBS11の方が良いところもあり、優劣をつけるのは無意味なくらい同レベルの画質。それでも静止画を拡大して比較すると、MXの方が圧縮劣化が少なく線も滑らかに見えるところが多く、MXの方が安定した映像になっている。

逆に大きく動くところではBSの方が劣化が目立たないところもあり、注目する要素によって評価も変わってしまう地上波とBSの比較ではよくあるパターン。

これも横1440経由の映像だった。


フィールド毎のリサイズで線が複雑な特徴になっている縞カットでは、BS11の方が縞の特徴がよく残っているところが多かった。

縞解消するのであれば、BS11の方が良さそうだけど、そのまま見る場合縞部分をつぶして表示しまう環境も多いだろうし、異常状態の特徴が良く残っていたとしても視聴上プラスになるかは微妙かも?

この中に1人、妹がいる! 1話


局:TBS
放送日:2012/07/05
評価:HV1280


横の伸びは悪いというほどでもないけれど、HVにしては小ぢんまりいた横長の楕円分布になるソフトなHV。

少しぼかし効果が強いという要素より、これも暗部を持ち上げた淡く明るい映像で、特に線の黒浮きが激しく分布以上に甘い柄に見えるところが多い。

分布の割には線も細く見え、特にボケの強い絵に見えないところもあるけれど、細い線での描写の多いところでは線の黒浮きも激しくはっきりしない絵になってしまっているカットも少なくない。比較的くっきり映像が多かった五組らしくない画質で、まだ慣れていないのかも?
 
縦720のジャギも乱れずきれいに残っていてこれもHV1280。720→1080のリサイズは問題ないけれど、撮影時のリサイズの問題か1280x720の段階で少し縦方向に乱れがあったような特徴があるので、その辺りが少し横長の楕円分布になる原因かもしれない。

恋と選挙とチョコレート 1話


局:TBS
放送日:2012/07/05
評価:HV1280


番宣で見たところよりさらに大きな分布なるところも多い。全体に非常に精細で鮮明な映像になってい・・・てもおかしくない分布だけど、その表現に合うようなカットは少なく、メリハリのないバランスの悪さが気になるところも多かった。

そんな感じのカットはAICにありがちな細すぎる線での描写の影響で黒浮きが酷く、カット間はもちろん1フレーム内で見ても線の黒さがばらばらになってしまい不自然に見える。黒浮きはテレビの鮮明化処理でそれほど気にならない環境も少なくないだろうけど、特に線の細いところは1ピクセル幅にも満たず、ジャギ感が強くなったり破線っぽく見えるところまであり、精細な絵にするにしてもちょっと無茶しすぎな印象。

ノイズ効果があったようなちらつきもないすっきり画質で、圧縮劣化も少なく比較的安定した放送画質になっている。
  
ジャギ感の強い線なので縦横とも1280x720の特徴がわかりやすくこれもHV1280。

夏雪ランデブー 1話


局:フジテレビ
放送日:2012/07/05
評価:HV1280+/810


フジテレビボケの影響か横の伸びが悪い感じの分布になっているけれど、縦の伸びは良い。線もしっかり暗い高コントラスト映像の上、線も少し輪郭強調気味なのでかなり鮮明に見えるすっきりくっきり画質になっている。

圧縮劣化もあまり目立たず、フジテレビにしては安定している方だろう。

しっかり補間の効いたリサイズで高精細な元絵の特徴も残っているので線に注目するともっと上?と思ってしまうところも多かったけれど、線の周囲に出ているリサイズの副作用ノイズには縦810の特徴がはっきり出ていて1440x810のHV1280+。

ノイタミナは2本ともHV1280+で2クールの氷菓を加えると夜アニメだけで3作品。

もやしもん リターンズ 1話

局:フジテレビ

放送日:2012/07/05
評価:HV1280+/837

若干小ぢんまりした感じの円分布で特に効果などないカットは似たような分布で安定している。線も黒浮きが目立つほど明るくはないけれど黒くもなく、極端に強くなくてもぼかし効果もあるのでソフトなHVに見えるところが多い。

白組も付いているけれどテレコム・アニメーションフィルム制作ということで、この分布でも細かい描写には高解像度の特徴が残っている。この作品にもテレコム・アニメーションフィルム作品共通の縦837に十分近いジャギが残っているところが見つかるので元は1488x837で間違いなさそう。youtubeで1期を公式配信しているけれど1280x720なので1期も同じ状態だったと断定できるような特長は見つからず。それでも最初から1280x720だっと思える特長もないので同じだったのかもしれない。

普通見ていて気になるほどではないけれど、フジテレビらしいノイズや線の乱れの多い状態なので、いつも通りBSフジではもっと鮮明ですっきりした映像になりそう。



CGのEDの分布。横の伸びはあまり良くないけれど、本編よりかなり精細かつ鮮明で縦の伸びは非常に良い。

本編と異なり、CGらしいはっきりしたジャギが残っているところも多く、縦はちょうど900になっているので元は1600x900だろう。

アルカナ・ファミリア -La storia della Arcana Famiglia- 1話

局:BSアニマックス
放送日:2012/07/05
評価:HV1280


tvk1話と同じところ。

tvkより一回り大きな分布で横は1440の限界で切れたようにも見える。例によってtvkが悪いという話だけど、tvkでは線も少しぼけて黒浮き気味になっていたけれど、アニマックスでは細く引き締まり線も暗くかなり引き締まった絵になっている。ローカルな話だけど、当面tvkとBSアニマックスの二択なので、画質視点では邪魔なロゴを考慮してもBSアニマックスで見ようと思うくらいの差がある。
 
ここまで大きな分布になるくらい鮮明さ優先したような画質なので少しジャギ感の強い線になっているけれど、大画面を近くで見るようなことでもしない限り粗さが気になることもないだろう。

ただ、動きの少ないところでもモスキートノイズが出ていて、シーンチェンジの前後でブロックノイズも出やすい少し不安定なBSアニマックスらしい画質で特に優秀というわけでもない。

sola 1話

局:TOKYO MX
放送日:2012/07/05
評価:HV960


Funny Petsを放送していたので、それを入れるとtvk初ではなかったけれど、30分枠、あるいは普通のアニメ作品としてはtvk初のHVアニメだったsola。当時のtvkではハイビジョン制作の表示も入っていた。

かなり横長の分布でも特徴が異なる状態が重なったような特徴で、上下隅に少し影も見える。
少し変わった特徴だけど、HV960作品では中央の明るい部分の周囲に影のような別の特長の分布が重なったように見える似たような例は少なくない。


1920x1080で見ると縦横2倍に拡大した状態とわかりやすい2ピクセル周期のジャギがしっかり残っている。tvkでも誤認しようがないくらい960x540の特徴が残っていたけれど、tvkより鮮明なのでさらにわかりやすくなっている。






線も少し太めで十分暗くしっかり鮮明に見えるけれど、まだアプコンも淘汰されていないとはいえほぼHV制作に移行しHV1280クラス以上が当たり前の今の視点でみると、どこか精細さのない甘い絵に見えてしまう?


2007春の夜アニメのHV放送作品では、sola、大江戸ロケット、ギガンティックフォーミュラ、のだめ1期2クール目DTB1期のうち、ギガンティック以外の4作品がHV960というHV960全盛期だったので、当時のHVとしては標準と言っても良さそう。まだ大半はアプコンだったし十分衝撃的だった。夜アニメ限定という条件を外すと既にHV1280が主流になりつつあった時期だけど・・・。他にウエルベールもHVで放送されていた地域があるらしいけどMXは額縁で、現在までHV画質の映像を見る機会もなく不明。solaを離れて昔話になってしまった。

EDもHV960で2話以降のOPも同じ。 文字は普通に縦1080で入っているけれど、タイトルロゴもフルHD相当になっているというのは意外と珍しいかも。