2014年5月24日土曜日

アオハライド 番宣


局:BS11
放送日:2014/05/23
制作:Production I.G
評価:HV1280+/864


暗部を持ち上げた感じの少し淡い絵でくっきり画質というほどのメリハリはないものの、大きな円分布になる精細HV。演出上の効果で極端に淡い絵にしているカットも多く、全体ではどちらかというとソフトなHV画質という印象の方が強くなりそう。

リサイズでの乱れもほとんどなく、縦864のジャギもわかりやすく残っていて、元はIGのHV1280+標準1536x864。軽微なぼかしがありジャギ感が気になるところは少ないけれど、かなり細い線で描いているところが多く、拡大してみると線がガタガタになっているところが多い辺りは、IGでは珍しい特徴かも。


早くからHV1280+アニメを作ってきたIGも1280x720と1536x864の使い分けが続き、数では1280x720が主流だったけれど、継続のハイキュー!!と合わせて1536x864が元請として2本同時というのはおそらく初。脱1280x720した制作も徐々に増えているし、完全移行かどうかはともかくIGも1536x864が基本になっていくのかも?

2014年5月7日水曜日

GJ部@


局:BS日テレ
放送日:2014/05/05
制作:動画工房
評価:HV1280, HV1280+/810(OPのみ)


初期のCMはぼかし効果の強いはっきりしない映像だったけれど、同じ絵のところで比較しても少し鮮明な映像に変わり、特に鮮明なところは十分大きめの円に近い分布になる。ただ、少し角ばった感じの分布になるところが多く、若干線にゆらぎが出ている。

少し乱れはあっても縦720の特徴もしっかり残っていて、本編は番宣から変わらずHV1280。

OPはテレビシリーズの絵をそのまま、背景だけ入れ替えたようなカットがほとんどだけど、比較的安定したカットを見ると縦810に近いジャギが残っているので、動画工房HV1280+標準の1440x810で作っているようだ。テレビシリーズのOPはBDで見ると縦720の特徴がはっきり残っていたので高解像度映像に変わっている。

去年はHV1280+常連だった動画工房も今年に入って1280x720が続いたけれど、夏新番のPVも1440x810になっているので多くの出戻り制作のようにすべて1280x720に戻すつもりではないようだ。去年もGJ部の大半の回含め1280x720で作ったアニメもあったし、IGのように作品によって使い分けるスタイルが続くのかも?

グスコーブドリの伝記



局:日本テレビ
放送日:2014/05/05
評価:HV1280


BS11で放送された特番の映像も見ているけれど、本編の映像で再チェック。

背景が鮮明なところが多いのでキャラより背景が目立つカットではもっと大きな分布になるところも多い鮮明HVだけど、キャラ中心のカットでも大きな円分布になるところがほとんど。

特番と比べると作画修正されているカットもある、別ソースの映像で直接の比較にはあまり意味がないけれど、BS11の映像の方が背景も緻密で、少し鮮明な映像になっていた。

荒れて見えるほどではないけれど、圧縮に影響しやすいグレイン風ノイズを使っている感じでモスキートノイズが多く、細かい描写の潰れ多くなる原因になっているようだ。


フォーマットは特番から変化なく上下22幅の黒帯付きビスタもそのまま、その黒帯込みで正確に縦720のジャギがはっきり残っていて1280x720の映像の上下隅を少しマスクしたような作り。

最近でも1280x720クラスの映画は珍しくないけれど、特番でも触れた通り極端にジャギ感の強い線になっているところが多く、大画面で見るとガタガタな線が見えて気になってしまうこともありそうな映像は、2012年公開作品としては物足りない。作画面では特に不満のない出来だけに、ちょっと雑にも見える粗い絵にしてしまったのがもったいない。

アルドノア・ゼロ 番宣


局:TOKYO MX
放送日:2014/04/19
制作:A-1 Pictures+TOROYCA



絵の影響で少し歪んだ形になっているけれど、大きめの円に近い分布。軽微なグラデーション効果を多用していても、線もしっかり暗い高コントラストの癖のないすっきりくっきり画質になっている。

作画時の線が細く解像度限界でのジャギの特徴もはっきり見えるけれど、絶妙なぼかし効果で絵で見ると線も非常に滑らかに見え、バランス志向のHV画質としては欠点らしい欠点もなく良く出来ている。

リサイズでの乱れもなく、縦720のジャギもわかりやすくこれもHV1280。

2014年5月3日土曜日

selector infected WIXOSS OPでMXの変化を検証


4月28日のMXの変化はビットレートがそれ以前より少し高くなったけれど、それ以外でも量子化行列も標準型から他では例のない新しいタイプに変更されている。量子化行列設定の変更は2012年12月頃のBSフジ以来。むしろ量子化行列設定の変更の影響でビットレートが高くなったのかもしれないけれど未確認。

BSフジの変化に合わせたまとめでも触れたけれど、これまで量子化行列が標準でない局はすべてボケ局というわかりやすい共通点があった。その時にも書いた通り、量子化行列の変更=ボケるというわけではなく、結論から書くと今回のMXの変化ではボケ局化するという更なる悲劇にはなっていない。

一応、2014年5月現在の量子化行列設定の状況とまとめておこう。

設定型採用局
標準型 日本テレビ
TBS
テレビ朝日
テレビ東京
BS1, BSプレミアム
BS日テレ
BS-TBS
BS朝日
BSJAPAN
BS11
BSアニマックス
キッズステーションHD
MX型 TOKYO MX (2014/04/28~)
tvk型 tvk
TwellV
NHK型 NHK-G
NHK-Eテレ
フジ型 フジテレビ
BSフジ



放送日:2014/04/25


OP中の比較的安定したフレームで変化前後を比較。

大きな円分布になっているけれど、下の変化後の分布より若干伸びが悪い。変化後の映像の方が少し鮮明になっている。


潰れているだけとも言えるけれど、変化前は細かい情報の消失が激しかったので粒状のノイズは少なく、変化後より周囲が少し暗くなっている。

安定しているところで見ると鮮明さはそれほど変わらないけれど、変更前の方が細かい描写が消えてしまっているところが多い。動きの大きいところはボロボロでモザイク状のブロックノイズだらけのフレームも大量に発生していた。




放送日:2014/05/02


動きの少ないカットで見ても変化があり、絵で見ても変更前より線が細く引き締まって少し鮮明な絵になっている。背景のざらついた模様などの描写の潰れも少なく、変更前より情報量の多い緻密な絵に見えるカットが激増。

リアルタイム圧縮では運も影響するので、フレーム毎比較すると変更前より悪く見えるところも見つかるけれど、変更前はブロックノイズだらけでほとんどモザイク状になっていたフレームでの情報の欠落も若干改善し、情報量の多い絵になっているところがほとんど。情報量という視点で見ると、今回の変化は大きくプラスに働いているように見える。

ただ、完全にのっぺりしたブロックノイズ画面になっていないだけで圧縮劣化はまだまだ多く、情報量は増えてもノイズや劣化で荒れたフレームも大量に残っている。荒れた絵はテレビのNRでも誤魔化しにくく、鮮明化処理で劣化が強調されてしまうこともあるので、今までより汚い絵に見えてしまう映像もありそうだ。


まだ少量の映像しか比較していないので気のせいかもしれないけれど、色の滲みが出ていたところが少し改善し、変更後は色の境界がはっきりして見るところが結構見つかった。去年10月の変化では映像全体の色味が変わったけれど、有意な色味の変化は確認できなかった。


今回の変更では良くなった要素が多く、画質が向上したと感じれれる映像、環境がほとんどだろう。ただ、相変わらず酷い劣化フレームが量産されているので、平均的な画質局と比べると粗さが目についてしまう頻度は高く、まともな画質の局になったとはいい難い。今後も微調整を続けるつもりかもしれないけれど、劇的な改善は常時マルチの放棄しかないので、地味な変化は気にしない方がいいかな?



大雑把に数字を確認しておくと、OPの範囲で先週はピークが10.7Mbps辺りが上限だったのに対し、変更後は12.1Mbps程度まで伸びるようになった。平均でも8.5Mbps程度から9.1Mbpsに上がっているのでデータ自体大きくなっている。


映像によってビットレートも大きく変わるので、他作品含めサンプルを増やして確認してみると、変更前は情報量の多い映像でも平均で9Mbps辺りが上限だったのに、9.6Mbps程度まで伸びる映像もあり、0.3~0.5Mbps程度は高くなっているようだ。変化前も変化後も平均8Mbps以下になるような映像も珍しくなく、強引に限界まで使うような挙動にはなっていない。


ピークで見ると、変化後も12Mbpsを超えることは稀だけど12.5Mbpsに届くこともあり、以前は11.3Mbps辺りが上限だったので1Mbps以上伸びしろが出来たようだ。見た範囲では1箇所だけながら13Mbpsを超える数字になるところもあった。

2014年5月2日金曜日

またMXの画質が変わった件


相変わらず忙しく今更な話題だろうけど、1週ぶりくらいにMXを見ていると、先月のMXよりシーンチェンジでの破綻が目立たなくなっり、少し安定感が増しているようように見えた。


遡って確認してみると、4/28月曜日朝のタイミングで4/27以前より映像ビットレートのピークが1Mbps程度伸びるようになり、エンコーダの設定が変更されれている。その影響でシーンチェンジなどのデータ量が必要なところでの劣化が減り、少し安定した映像に見えるようになったようだ。

逆に、その分どこかが削られて悪化した要素もありそうだけど、3日以降は時間がとれそうなので適当な作品を選んで改めてどう変わったのか比較してみる予定。

2014年5月1日木曜日

猫のダヤン 1話


局:TOKYO MX
放送日:2014/04/26
評価:HV1280

動画でなくキャラをパーツ毎動かす、ある意味手抜き作画の短編作品だけど、動く絵本として見ると比較的丁寧に作られていて独特な映像になっている。

カットによって分布もバラバラでも、比較的鮮明なところは少し四角感のある大きな分布になる鮮明HV。普通のアニメのようなすっきりした絵にならないように意図したものか、雑な仕事の結果なのかわからないけれど、全体にジャギの特徴が強く残る絵で、その特徴が四角っぽい分布に影響している。

個人的な感想になるけれど、動画っぽい動画がない映像でもうにうにと結構動く上、撮影でも遠近表現のぼかしなど、それなりに面倒そうなこともやっているので、この手の作品に多い手抜きした感じはほとんどない。

元からジャギの特徴がはっきり残る映像なので、縦720の特徴も非常にわかりやすく、これもHV1280。

ここまでチェックした新番にSD以下からのアプコン映像はなく、相変わらず大半のアニメが1280x720という状況でも、ようやくHD化完了と言えいそうな2014春。

M3 ~ソノ黑キ鋼~ 1話


局:TOKYO MX
放送日:2014/04/21
制作:サテライト
評価:HV1280


ぼかし効果の設定ミスなのかもう少し大きな分布になるカットもあったけれど、大半はアプコンより一回り大きい程度の小さい円分布になるボケHV。

細い線は黒浮きが酷いところもあり、線の黒さが安定しないバランスの悪い映像になっているけれど、元はしっかり暗い線だったのか、強いぼかし効果があっても太めの線は適度に暗いところもあり、テレビの鮮明化処理次第でそれなりに鮮明な絵に見える環境もありそう。

撮影までのリサイズの問題で少し荒れたジャギ感の強い絵をぼかしてごまかしたような特徴なので、狙った質感というより妥協の産物かも?

ぼかしやフルHDへの拡大処理での乱れはほとんどなく、縦720のジャギも綺麗に残っていてこれもHV1280。